INTERVIEW

五十嵐 潔

KIYOSHI IGARASHI

グローバルビジネスオフィス
経済協力業務課 次長

1997年入行

五十嵐 潔
  1. 1997
    五反田支店営業課、融資課
  2. 1999
    東京営業部 外国為替課
  3. 2001
    事務企画部 外国事務センター
  4. 2004
    外為事務部 外為サービス室
  5. 2009
    国際業務部 外為推進グループ(福岡)
  6. 2010
    国際業務部 外為・国際業務推進グループ
  7. 2011
    新富町支社外国為替課 課長
  8. 2015
    外為事務部 企画グループ
  9. 2018
    外為事務部 支援研修グループ
  10. 2019
    事務企画部 外国為替グループ
  11. 2022
    グローバルビジネスオフィス(以下、GBO) 被仕向送金課 次長
  12. 2024
    GBO 経済協力業務課 次長

MY JOB

私の所属するGBO 経済協力業務課は、日本における政府開発援助(ODA)において決済業務を担当しています。開発途上国への経済協力であるODAは、日本の戦後対外援助の第一号案件である1954年のビルマ(現・ミャンマー)賠償に際して、旧・東京銀行が資金決済のための事務処理スキームを立案して以来、70年にわたってその機能を果たしてきました。この事実は私たちにとって非常に大きなプライドとなっています。
日々、当課で携わる事務に対応することが、すべて国際貢献につながっているという実感は、まさにこの業務でしか得られない醍醐味でしょう。これまでのキャリアを通じて培った専門性が、現在の業務において活かされていることを感じます。

五十嵐 潔

言葉を尽くす。世界と、人と、信頼を築くために。

外国為替の長いキャリアが強み

特定の商材にとらわれず、自分自身の人間力で勝負したいと考えて就職先に選んだのが銀行でした。私にとって銀行といえば融資業務というイメージでしたから、まさかキャリアのほとんどが外国為替業務に従事することになるとは想像もしていませんでした。
入行後は実際に輸出・輸入・仕向送金・被仕向送金などの基礎的なオペレーション業務を経験していく中で、次第にそのおもしろさ、奥深さにめざめていきました。外国為替の業務は国際金融の規制やルール、各国の商習慣や文化、国際情勢、為替相場などさまざまな事情による影響を受けます。そうした複雑な状況を、専門知識を駆使してひも解き、外為用語を極力使用せずわかりやすい説明を心がけ、お取引先企業やRM(Relationship Manager:顧客担当)の課題を解決することで、自分ならではの付加価値を見出すことができました。
特に印象に残っているのは、相手国との取引の先行きに不透明感を抱いていた海外バイヤーさまへの提案活動です。お取引先は他行取引がメインだったのですが、いつもアプローチしていた経理・財務部門ではなく、目線を変えて輸入の第一線を担っている海外バイヤーさまの課題に向き合ってソリューションを提案したことが先方に響いて「ここまで寄り添ってくれるなんて」と喜ばれ、結果的にお取引いただくことに成功しました。外国為替の専門性を活かしてビジネスソリューションの提供に結びつけられた経験は、大きな達成感につながりました。
外為事務担当として約6年とIBP(International Business Promoter:外為業務推進役)として約7年半、事務(オペレーション業務)と業務推進(アドバイザリー業務)の両面から業務に深く携わってきました。現在は、これらで培った経験を活かし、GBO 経済協力業務課で管理職としてマネジメントを担っています。

部下から信頼されるために

管理職として私が最も大切にしているのは、部下と揺るぎない信頼関係を築くことです。その礎になっているのが、かつてお世話になった上司に言われた「部下は自分の鏡」という言葉です。例えば部下が不安や不満を抱いているとしたら、それは管理職である私が部下の想いに気づいてあげられていないことの表れでしょう。そうした考えのもと、私が特に大切にしているのは部下との密なコミュニケーションです。約20人のメンバー全員と一日に一度は言葉を交わすことを自分に課し、表情を見て体調を案じることもあれば、不満や不安を抱え込んでいないか、相談に乗ることもあります。部下が相談に来るのを待つのではなく、こちらから一歩踏み込んで部下との心の間合いを詰めていく、そんな姿勢を大切にしています。
時には部下に向けて厳しいことを言わなくてはならない局面もありますが、日頃のコミュニケーションを通じて心理的安全性の保たれた職場環境づくりができていれば、部下も私の言葉を真っすぐに受け入れてくれます。
外国為替のプロフェッショナルとして、長いキャリアを通じて培った外為実務のスキルや経験に加え、日々の為替動向や国際情勢にもアンテナを張っている姿勢があってこそ、部下も私の言葉に耳を傾けてくれるようになります。
このように心理的安全性を担保することと、自分自身をプロフェッショナルとして磨き続ける姿勢を両立させてこそ、トレードビジネスのマネジメントとしての職責を果たすことが可能になると考えています。

「外国為替業務」を担う未来の仲間たちに向けて

経済協力業務課の管理職として経験を積みつつ、今後どのようなポジションに就こうとも、次世代を担う後輩たちの成長を支える姿勢を貫いていきたいと考えています。私自身、決して順風満帆でここまで来たとは思っていませんし、壁にぶつかってもがいたこともありました。それを乗り越えてきた経験をもとに、背中を押してあげられたらと思っています。世界の進み方が複雑化している今、外国為替業務に求められるのはさまざまな世の中の変化に対する好奇心です。当行では外為のプロフェッショナルを育成するために、充実した研修や多くの先輩のサポートといった、成長できる環境が揃っています。世界への好奇心を持ち、外為の世界に挑戦する後輩たちの未来のために、私も力を尽くす覚悟です。

五十嵐 潔
MUFG Circle 成長と挑戦を続けるMUFGで働く人の今