地域や社会のチカラに
〜地方創生という社会課題の解決のため地域の企業と共に歩む〜

鈴木田 慶悟
01.限りなく自分が成長できるところで
働きたいと思っていた
私の就活の軸は「際限なき成長」でした。これは、もちろん、私自身の成長を意味します。働くことの目的、そして人生の目的は、自分自身が人間として成長し、成熟し、社会に良い影響を与えることです。勤め先の仕事を通して、社会の発展に貢献したい、でもそのおおもとにあるのは私自身。自身が成長できる環境を大切にしたいと考えておりました。業界の選択も、メーカーは商品力がカギとなると考えたので、自分を試せるような無形商材を扱う業界に絞りました。中でも金融業界を志望したのは多種多様な業界との接点があり、特にメガバンクは、証券や保険などを含めてグループで幅広い金融関連のキャリアが広がっていると考えたからです。MUFGは 海外拠点も充実しており、成長のチャンスは限りなく多いと考えました。このトップバンクの一員として何をどのように吸収していけるのか、私は入行を心待ちにしていました。
02.この仕事を通して、自分は何を得るのか
「目的」と「目標」の違い
支店の法人営業を2年間担当し、その後、営業本部へ異動し大企業の副担当になりました。
営業本部に着任した当初、若い私は、お客さまのところに行くことより、資料や提案書、稟議書の作成に重きを置きがちになってしまいました。ある日、上司から、稟議書の内容に関する質問をされたときに、満足に答えられないということがありました。「うわべだけの仕事になっていないか?右から左に書類をさばくだけじゃダメだぞ」と言われてしまったのです。「自分の成長」を強く意識していたはずの私が、仕事が何のためで、何を得るのか、それを見失っていました。このままではいけないと自身を振り返るきっかけとなりました。
実は大学で体育会アメリカンフットボール部に所属しておりました。入部当初、先輩方から「目的」と「目標」は同じものではない、混同してはだめだ、と強く言われていました。「目的」は価値ある人間としての自己形成、そして「目標」が学生日本一だと。日本一は最終目的ではなくて、自分が価値ある人間に成長するための「目標」に過ぎないのです。この仕事が自分のどういう成長につながっていくのか、目的をはっきりさせ、しっかりと自分のものにしようと意識を変えました。忙しさは同じでも、この意識の変化によって自身の成長をより感じられるようになりました。
03.地方創生プロジェクトに
事業計画から参画
支店や本部でさまざまなお客さまを担当してきましたが、特に記憶に残っているのは、ある地方で、街づくり事業に取り組もうとしていた事業会社の案件です。スケールの大きな複合開発計画を立て、融資を希望されていました。お客さまの思い描く姿、熱い思いは伝わってきましたが、当初、一部には夢物語のような計画部分が残っており、当行審査部も、この計画内容での融資判断は難しいという回答でした。しかし、私はこのプロジェクトが地方活性化の原動力として、非常に魅力的で、ぜひ取り組むべきだと考えておりました。そこで観光客の推移や今後の予測、交通インフラの整備見通しなどを独自に調べ、また、スタジアムやホテル、レジデンスなどの事業別計画を需要予測から詳細に検討し、お客さまと共にプロジェクト計画の細部にわたる確認、実現性の高い事業計画策定に尽力しました。結果、審査部から融資OKの回答。今、事業は本格的に始動、建設業者が決まり、テナントの選定も進み、地元の期待も日に日に高まっています。当行の名前が事業計画者や執行者として表に出ることはありません。しかし、このプロジェクトを主導できたことに大きな達成感を感じています。
04.地域の価値を上げていけるような新事業を
地元企業と共に立ち上げていく
入行5年目、私は仙台支店に着任しました。弊行では若手に大きな仕事を任せ、ドンドン挑戦させるという風土があり、その施策の一環で大企業担当者としての異動でした。こちらでは東北エリアにあるインフラ関連の上場大企業を担当しています。その会社はインフラ事業をコアビジネスにしながらも、地域の価値を高めるような新規事業に取り組みたいという意欲を強く持たれており、これまでの営業本部時代の経験が存分に活かせると感じています。先ほどお話しした地方創生事業の経験だけではなく、別のPJでは新規事業の立ち上げに関わった経験もあります。新規事業を興したいお客さまに言われるがまま、融資をするのがバンカーの仕事ではありません。当時の私はお客さまの新規事業を誰よりも理解し、その事業に合った金融サービスを行内の専門部署・MUFGのグループ会社と新たに開発し、お客さまの新規事業立ち上げに貢献しました。この経験も活かし、東北エリアで大きな基盤を持つインフラ企業と協働して新規事業を創造し、地域の価値を高めていきたいです。私自身もいろいろな人との出会いや経験を通じて魅力のある人間に成長し地域や社会のチカラになっていきたいと考えております。
鈴木田 慶悟