アジアの高い成長力を取り込む

MUFGはアジアを第二のマザーマーケットと捉え、その高い成長力を取り込むため積極的な投資を行ってきました。具体的には、クルンシィ(アユタヤ銀行/タイ)、バンクダナモン(インドネシア)、ヴィエティンバンク(ベトナム)、セキュリティバンク(フィリピン)の商業銀行4行に対して、総額140億米ドル超を出資。MUFGならではのソリューションと多様なサービスの提供を通じて各行のお客さまや地域課題の解決を担い、各行の企業価値向上を実現してきました。例えばクルンシィは、2013年の出資時には当期純利益ベースで国内5位でしたが、出資後4年でD-SIBs(Domestic Systemically Important Banks:国内のシステム上重要な銀行)となり、2019年には国内第5位の位置を占めるまでに成長しています。
また、2019年4月に行ったバンクダナモンの連結子会社化は、ASEANにおける商業銀行プラットフォームの完成という意義を持つものでした。ASEANは中長期的に引き続き高い経済成長が期待され、パートナーバンクが所在する4カ国への日系進出企業社数は約9,500社に上ります。ASEANを面で捉えた新たな施策を展開していきます。

パートナーバンクとの協働をさらに推進

これまでMUFGは、ASEANにおいては完成品メーカーとの取引を中心としていました。しかし、パートナーバンクとの協働により、サプライヤー・ディーラーなどの中堅中小企業から購入者・従業員といった個人取引まで、幅広い商流をカバーすることが可能となりました。すでにパートナーバンクの顧客基盤や機能の有効活用を通した付加価値の高いサービスの提供を進めています。
例えばベトナムでは、進出日系企業のお客さまに対して、ヴィエティンバンクの拠点網を活用したQRコード決済サービスなどの地場銀行ならではの商品・サービスを提供しています。
また、バンクダナモンでは、MUFGのお客さまの現地商流にサービスを提供する協働に注力しており、すでに欧州大手自動車メーカーとの間で、利便性の高いディーラー向け融資の枠組みを構築するなど実績も上がっています。
パートナーバンク間の協働も強化しています。毎年開催されるMUFG Global Partnership Conferenceには各行の経営陣が集い、この場における議論からフィリピンにおけるクルンシィとセキュリティバンクによるコンシューマーファイナンスの共同出資会社設立や、各行のリスク管理体制の強化を実現しました。また、人材交流も進んでおり、2019年度はバンクダナモンの元CFO・CROをMUFGが採用しています。

Grab社との戦略的提携を実現

ASEANのプラットフォームをデジタルの側面から補完するため、2020年2月、東南アジアにおけるスーパーアプリ事業者大手のGrab Holdings Inc.(Grab社)と資本・業務提携契約を締結しました。この提携を通じて、Grab社の有する強力な顧客接点や先進的AI 技術に、MUFGの金融商品開発力を掛け合わせた新たな金融サービスの提供を進めます。
2020年5月には、クルンシィがGrabタイと組み、コロナ禍の影響を受けた加盟店向けの緊急融資を始めました。ヴィエティンバンクにおいても、Grab社に登録したドライバー向け貸出を開始するなど、提携の成果が上がりつつあります。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、デジタル化の一層の促進が求められる中、この提携もてこに各パートナーバンクのデジタル施策を積極的に進めていきます。

Topics
  • リンギット建てイスラム債を発行

    2021年3月 、MUFG バンク(マレーシア)は、日系の商業銀行として初めてマレーシア・リンギット建てのイスラム債※を発行しました。当地で高まる環境・社会課題の解決と持続的成長に貢献するサステナビリティ・ファイナンスへの関心とニーズに応えるものです。この発行で調達した資金は、サステイナビリティ・リンク・ファイナンスを含むイスラム金融方式のリンギット建て貸出に充当されます。
    ※イスラム債は、利子を生じさせる社債を取り扱うことができないイスラムの投資家や発行体でも取り扱うことができる、イスラム法を遵守した債券。

  • 小学生を対象にした金融経済教育を実施

    クルンシィ(アユタヤ銀行)のKrungsri Financial Literacyでは、小学生を対象により良いお金の使い方や貯め方の理解力向上を目的とした金融経済教育を行っています。2019年度は、72校で3,853人の生徒に実施しました。

  • 新たな与信モデルの開発へ

    2020年8月、三菱UFJ銀行とイスラエルのフィンテック企業Liquidity Capital 社は、アジアのスタートアップ企業向けのファイナンス事業を目的に合弁契約を結びました。 Liquidity Capital社は、API連携による財務・会計データの把握や機械学習による予測モデルを駆使した独自の与信判断に強みを持っています。三菱UFJ銀行はこの合弁事業を通じてアジアにおける次世代金融サービスにさらに注力していきます。