INTERVIEW

福島 祐基

YUKI FUKUSHIMA

グローバルCIB企画部
企画Gr

2011年入行

福島 祐基

理系の論理的な思考力を活かして
世界経済のチカラになる

福島 祐基

学生時代の学び

大学への進学を考えていた当時、私が特に関心を持ったのは「環境」や「資源」というテーマでした。ただ、学びたい専門分野を絞り込めていなかったので、地球を大きく俯瞰しながら、工学の基礎に加え、確率統計や情報処理、水理学、土質力学、資源エネルギーまで広く学べる学科に進みました。その中でも都市計画に興味を持ったことから、大学院に進んでからは、プログラミングを利用したマクロ経済成長モデルを使い、火山の噴火が経済成長にどのような影響を及ぼすのかという研究を行いました。火山噴火は一義的には災害であり負のイメージがありますが、噴出した溶岩は建築用資材として活用することができます。相反する要素が絡み合いながら、全体としてどのような経済成長につながるか、マクロ経済成長モデルを使って明らかにしようという試みでした。

自分の興味・関心、やりたいこと

大学での工学の勉強はおもしろかったのですが、人々の生活からは遠いということをずっと感じていました。例えば土木工学は基礎として水理学を学びます。水理学は水の流れを数式で表しますが、日々の暮らしには直結しません。一方、大学院で学んだマクロ経済学は、同じ数式を用いた予測であっても、対象は人々の行動で日々の生活に直結しており、研究をより身近な世界で活かせることから興味を持ちました。就職活動は、工学の研究の延長でインフラ関係の技術職と、マクロ経済学の勉強を活かせる金融業界に絞り、最終的には人々の生活に近いところで研究が活かせると感じた金融業界を選びました。

銀行に就職した理由

金融業界に就活の軸を定めた理由はもう一つあります。それは、当時私が人との関わりが少なかったことに危機感を持っていたからです。大学や大学院の研究では、どうしても黙々と研究に没頭し、人とのコミュニケーションが少なくなりがちでしたが、就職活動を進めるうちに、今後の人生では人との関わりが多い仕事に就きたいと考えるようになりました。また、研究室には海外の留学生が多く、英語でコミュニケーションを取ることの楽しさに目覚めたということも大きなきっかけでした。人との関わりが多い金融機関で、かつグローバルなフィールドがあるところ、と考えたときに、MUFGで働きたいと思いました。

印象に残っている仕事

入行後は国内支店、ニューヨーク支店、営業本部でそれぞれ3年ずつ、合計9年間、法人営業担当として仕事をしてきました。もともと私は営業担当者の多くが得意とするような、相手の懐に飛びこむ話術やテクニックは持ち合わせていません。しかし、データを細かく調べることや、事象をさまざまな要素に分解して論理的に組み立て直すことは得意だと思っています。私はこの自身の強みに注力し、初めてお客さまを一人で担当した際には、事業内容や事業環境の分析、これまでの成長の要因や今後の予測などを私なりに研究し、お客さまとの会話や提案に活かしました。最初はお客さまの取引金融機関10行の中で一番下という位置付けだったのですが、お客さまを調べ上げて提案につなげる私の姿勢を徐々に評価いただき、担当を後任に引き継ぐ際にはメインバンクに次ぐ二番手のお取引となっただけでなく、決済や預金なども含めた幅広いお付き合いをさせていただけるまでになりました。私にとって大きな自信につながった仕事の一つです。

今後やりたいこと

いずれは海外勤務をしたいと希望を出していましたが、最初の異動でこの希望が実現し、ニューヨーク支店に赴任しました。相手が海外の会社であっても、まずお客さまのことをよく理解し、信頼関係を築くことが第一であり、基本であることは変わりません。この基本となる姿勢に加えて、お客さまを取り巻く環境や市場動向を調査し、お客さまの掲げる目標をいかに実現するか、筋道を立てて考えるということに人一倍力を注ぎました。初めて自身が中心となって行った提案では、お客さまから「よく調べているね」と高い評価をいただくことができました。
今は合計9年間の法人営業を経て、グローバル大企業のお客さまを担当する部門において、世界で働く行員のモチベーションを高める評価制度などの施策の企画立案や推進を行っています。現在の部署で新たなスキルを身につけ、いずれはもう一度海外で働き、世界の経済発展のチカラになりたいと思っています。

銀行の営業はコミュニケーション能力が高くないと務まらないと思っている人が多いかもしれません。しかし、営業のスタイルは人それぞれです。大事なことはお客さまと真摯に向き合い、お客さまのことを思って提案することです。銀行は文系が活躍する企業だと先入観を持つことはもったいないと思います。銀行の中には実にいろいろな仕事があり、理系の学びを通して培う論理的な思考力や資料の作成能力、プレゼンテーション能力は必ず役に立ちます。私自身、これからもこの力を大いに活かして仕事をしていきたいと思っています。