“Data as Business” データがこれからのビジネスのキーになる

マーケットメーカーとしての矜持を胸に
「為替といえばMUFG」と世界が認める存在に。

松永 健太
01.経済物理学を学び
為替トレーダーを志望して入行
リーマンショックが世界を震撼させた2008年。当時の金融工学は数学をベースにした学問です。しかし、結局それはリスクを的確に評価することができず、大きなクラッシュを引き起こしました。私が大学院に進むときに経済物理学を選んだのは、物理学をベースに観測されたデータから普遍的な法則を導き出すことをめざした新たな学問の分野に大きな可能性があると考えたからです。私は、経済物理学を自分の強みにしつつ、大学院での研究で興味を持った為替トレーディングを実社会でも試したいと思い、為替トレーダーを志望するようになりました。三菱UFJ銀行は外国為替専門銀行であった東京銀行を母体の1つにしています。為替の仕事をするからにはトップレベルの環境で進めたいと思い入行しました。
入行後は金融市場部の為替グループに所属、当初の3年間はスポットラインでトレーダーとして取引を担い、自分の相場観に基づいてポジションを取り収益を上げていくという業務を担いました。その後は電子為替取引を担うeFXラインに異動、インターネットを通じて世界中のお客さまに為替取引のサービスを提供しています。
02.いかにデータを集め、分析し、
ビジネスに活用していくか。
eFXのチームは、トレーディング、クオンツ、セールス、テクノロジーの4つに分かれており、私はトレーディングチームに所属しています。具体的には、クオンツによる数理統計を使って行う顧客取引分析や市場分析を基に、最適なトレーディング戦略の立案、プライシングやリスク管理アルゴリズムの開発を担っています。自分でビッグデータを分析することも多く「こういうシグナルが出ているときには上がる」とか、「こういうパターンだったら上がるというシグナルにつながるのではないか」といったことを推理し、それに基づいてスピーディーに戦略を変更しながらトレーディングのパフォーマンス向上という結果を出すことをめざします。
マーケットのデータといっても、非常に多岐にわたります。さまざまな通貨のマーケットデータがあり、株や債券、コモディティの値動き、顧客の動き、政治・経済の動向などがあります。何を組み合わせ、どう活かすか――それはクオンツ一人ひとりによって異なります。自分の研究や経験を活かし、お客さまに提供するサービスを向上させて当行のeFXをさらに活用していただくこと、そしてそれによって集まったデータを分析しプライシングの精度を上げるというサイクルをつくりあげることが重要になっていると思っています。
松永 健太
03.グローバルのトップ10入りをめざして
挑戦を続ける
入行以来、為替取引のサービスの世界で業務を続けています。今でも印象に残っているのが、2016年の英国のEU離脱の是非を問う国民投票、Brexitのときのことです。
当時の為替市場は、離脱はないという直前までの楽観論から一転して、EU離脱確実の報が流れ、ポンド円を中心にドル円相場も急落、文字通り目にも止まらぬ速さで数円以上急落する大荒れの相場となりました。
私のチームは当日に備え、数週間前から操作方針を策定し、プライスモデルやリスク管理モデルを調整していたため、一部の銀行がサービスを停止する状況においても、お客さまにサービスを提供し続けることができました。直後に「MUFGだけが取引可能だった」というお客さまからの声も頂戴することができました。為替市場に流動性を提供し続け、いかなるときもお客さまからの取引に応じるマーケットメーカーとしての使命、責務を改めて認識し、一層のやりがいを感じた出来事でした。
今の目標は、当行の為替市場におけるグローバルトップ10入りです。東京外国為替市場調査では14年連続で総合1位獲得と、国内においてはお客さまから高い評価をいただいている一方、グローバルでは欧米の金融機関やテクノロジーを武器にした新興のマーケットメーカーなど手ごわい競合相手がたくさんいます。培ったマーケットメーカーとしての矜持を胸に、お客さまへのサービス及び当行のプレゼンス向上により「為替といえばMUFG」をグローバルの世界で実現すべく、挑戦を続けたいと考えています。