座談会/戦略財務会計

GROUP INTERVIEW

MUFGの各部署で活躍している行員が座談会を行いました。
主計室での経験や、現在の仕事、思い描いているキャリアなどをお伝えします。

MEMBER

  • 木村 佳史 YOSHIFUMI KIMURA
    財務企画部主計室
    経済学部経済学科卒業
    2013年入行
  • 吉田 清孝 KIYOTAKA YOSHIDA
    三菱UFJモルガン・スタンレー証券
    投資銀行本部M&A
    アドバイザリー・グループ
    商学部商学科卒業
    2015年入行
  • 西村 洋輝 HIROKI NISHIMURA
    財務企画部
    プロダクトコントロール室
    会計研究科修了
    2019年入行
  • 久留宮 大輝 DAIKI KURUMIYA
    財務企画部主計室
    法学部政治学科卒業
    2020年入行
Q.三菱UFJ銀行の志望理由を教えてください。
西村
学生時代に学んだ会計知識を活かそうと、「専門性」「社会貢献」「グローバル」の三つの軸から就職先を検討していました。その中で、当時アジアを中心に戦略的に海外展開をしていたMUFGに興味を持ちました。会計の専門知識を深めながら、社会的影響力のある仕事に携われること、さらに将来的に海外で活躍できそうだと感じたことから、入行を決めました。
久留宮
MUFGは、現地法人やパートナーバンクなどの海外ネットワークが、金融業界の中で突出している印象がありましたね。そうした点に加え、コース別採用にも強くひかれました。新卒の財務・会計の専門職採用は珍しく、しかも当行の戦略財務会計コースは私の代で13期と実績もありました。主計室で経験を積んだ後、MUFGの各部署で活躍されている先輩方が多数いたことから、入行後のキャリアがイメージしやすい点も魅力でした。
木村
主計室で培った専門知識を活かすことで、キャリアの選択肢を広げられるのは、戦略財務会計コースの魅力の一つだよね。私自身、学生時代に公認会計士の資格試験に合格し、その知識を最も活かせる場所としてMUFGを選びました。国内最大の総合金融グループであるMUFGなら、さまざまな領域で活躍のチャンスが広がっていると感じたからです。
吉田
私も学生時代に公認会計士の資格試験に合格しました。合格者の多くは監査法人に就職しますが、私は財務諸表をチェックするだけでなく、作成から開示まで自分で担当したいという思いがありました。そうした実務を経験した後、MUFG全体に貢献できるようなキャリアパスを築きたいと考え、入行を決めました。
Q.主計室に配属後、入行前のイメージとギャップを感じた部分はありましたか?
吉田
私がギャップを感じたのは、決算業務についてです。これだけの規模を誇るメガバンクですから、決算などの基本的な開示箇所は、当然、自動化されているものと思っていました。ところが実際には、決算ごとに組織再編などの特別な事象が発生するため、その都度、監査法人などと協議しながら仕訳や開示方針を決定して開示計数に取り込む必要があります。思った以上に奥が深く、自分で判断しなければならない部分が多いですが、だからこそ会計専門職としての付加価値が生まれると実感しています。
西村
会計相談を受けたりする場合は、たいてい会計基準に明示されていないことが問題になりますよね。学校や試験で解く問題は、前提条件がきれいに整っていますが、実際には前提条件から探っていかなければならないことが多々あります。私がギャップを感じたのも、実務に当たる上で学生時代に学んだ会計知識だけではとても太刀打ちできないと痛感したことでした。同時に、自身が基点となって情報を整理・統合して案件を進められるやりがいも感じましたね。
久留宮
入行間もない行員であっても、組織再編や連結決算など、難易度の高い案件にアサインされますからね。自分にとってはいい意味でのギャップでしたが、主計室では想像以上に早い段階から高い水準が求められました。一方、そのために「人を育てる」という文化も根付いているため、安心して業務に取り組めます。私は主計室に配属されて間もなく、海外のパートナーバンクとの連結決算を担当しました。先輩方にサポートしてもらいながら、現地のスタッフと複数回の会議を重ね、無事、業務をやり遂げたときには大きな達成感が得られました。
木村
主計室は、コース別採用によって毎年新入行員が入ってくるため、大企業の本部でありながら若い行員が多く、ユニークな職場だと思います。私も入行前は、銀行員、特に決算を担う部署というと真面目で上司に気を使う典型的な会社員像をイメージしていました。しかし、実際には専門性をベースに、年齢に関係なくフラットに意見が言い合える、風通しの良い職場環境だと感じました。
吉田
主計室の仕事は非常に専門性が高く、難しい問題に直面する場面も多いため、チームワークが不可欠です。一人ひとりが「自分はこのチームにどう貢献できるか」を意識しながら仕事をしているため、非常に働きやすい環境だと実感しています。
Q.入行後、自分にとって最大のチャレンジはなんでしたか?
西村
公認会計士と証券アナリストの資格試験に挑戦したことです。もともと公認会計士の勉強をしていたのですが、現在のプロダクトコントロール室(※)に配属されたことをきっかけに、証券アナリストの勉強も始めました。結果、2022年に二つの試験に合格することができました。
※ プロダクトコントロール室:デリバティブ商品の時価検証・調整や、組織別のPL算定・分析を行う部署
木村
働きながら資格試験の勉強をして、しかも二つ同時に合格するなんてとてもまねできないな。時間のやりくりはどうしていたの?
西村
休憩時間や移動時間など、ほとんどすべてを捧げました(笑)。ただ、業務を通して学べることも多かったですね。特にデリバティブや有価証券といった金融商品に関する知識は、主計室とプロダクトコントロール室の双方で関連業務に携わっていたため、試験に活かすことができました。むしろ、試験より実務のほうが難しいと感じることもあったほどです。試験前は会社の制度で休暇を取得できるなど、職場の環境も整っていましたし周囲の方々のサポートもあり時間を捻出できたことが大きかったです。
久留宮
私にとっての挑戦は、海外パートナーバンクの決算高度化プロジェクトを担当したことです。MUFGサイドの窓口として、現地と主計室の橋渡し役となり、現地のスタッフの業務効率化や懸念点の軽減に注力しました。会計基準は、現地・日本・米国の3基準にまたがるため、それぞれの違いを集約しながら、公正かつ厳格な決算を順守しなければなりません。ローカルスタッフや監査法人、現地に出向している当行行員など、社内外での議論を通して折衝能力も鍛えられたと感じています。
木村
まだ入行して数年しかたっていないにもかかわらず、英語で専門的な議論ができるんだからすごいよね。
久留宮
現地のスタッフとの会議やメールなどもすべて英語で行われるため、学生時代に英語の勉強に力を入れておいて良かったと思います。あとは行内の研修制度が非常に充実しているので、やる気さえあれば、入行後でも語学力を向上させるチャンスはいくらでもあると感じました。
木村
まさに私も、英語の勉強は入行後に始めました。もともと海外志向はなく、入行前のTOEICスコアは500点未満でした。しかし、「国内最大の総合金融グループに就職したからには、世界で戦いたい」と一念発起し、TOEICのスコアアップやオンライン英会話などを通して地道に英語力を向上させました。その結果、2019年から3年間、ニューヨークの米州財務室に駐在することができました。
吉田
入行後の成長がすごい(笑)。
木村
現地では米国支店や米国パートナー企業の決算全体を見る立場として、事業売却など業務経験がない大型案件にも取り組む必要がありました。グローバルの本部である東京に相談する機会も多く、日本にいる間にメンバーの得意分野を熟知し、人間関係の基盤ができていたことが大きな助けとなりました。ですから、海外で活躍する上でも、1年目から主計室で基盤づくりができる戦略財務会計コースは有利だと思います。
吉田
私は、現在の配属先である三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社に出向したことが一番の挑戦です。きっかけは、主計室で海外パートナーバンクの決算PMI(※)に従事し、より上流から再編案件に携わりたいと思ったことです。現在はM&A業務に携わっていますが、「知の総合格闘技」と言われるほど、M&Aには幅広い知識が求められます。その中で、財務・会計の実務を経験してきたことは、私にとっての強みとなり、専門家集団においても個性を発揮できていると感じます。
※ Post Merger Integration:M&A成立後において、シナジーを実現し、企業価値を向上させるための統合プロセス
Q.今後のキャリアビジョンや目標を教えてください。
吉田
将来的には、経営の意思決定を支える仕事に従事したいです。現部署に出向する前は、経営企画部で中期経営計画の策定に携わっておりました。そこからさらに踏み込んで、MUFGの資本政策に関与したいと思っています。現在のM&Aの知識・スキルを活かしながら、最終的には金融のM&A領域のプロフェッショナルになりたいです。
久留宮
私は、現在取り組んでいる組織再編業務のスキルを高めたいです。クロスボーダーのM&Aなど、規模が大きく複雑な案件では、高度な会計論点への対応に苦戦することもあります。しかし、そうした経験を積み重ねていくことで「以前にも似たような論点があったな」と共通点を見つけ、スピーディーに対応できるようになります。会計基準の先にある、規定のない世界を突き詰めていきたいですね。
西村
私は、グループ横断で動くような大型案件への挑戦や、会計基準設定団体への出向など、やりたいことがたくさんあります。その中でも一番の目標は、やはり海外に挑戦することです。実は私にとって木村さんは、MUFGのフィールドの広さを教えてくれた、入行当初から尊敬している先輩の一人です。資格試験や語学学習に役立つ情報を教えてもらったり、渡米後も現地での様子を伺ったりと、その背中を追う中で、海外で成長したいという思いがより一層強まりました。
木村
ニューヨーク駐在で世界経済を体感し、日本経済を俯瞰できるようになったことで、人としても成長できたように思います。そうした経験も踏まえ、将来は専門性とリーダーシップを兼ね備えた人材をめざしたいです。メンバー一人ひとりの力を最大限に引き出すことで、チームとして高度なプロジェクトを成功に導くほか、他部署の問題解決に貢献していきたいです。その結果、主計室がMUFGの中で存在価値を高め、グループの推進力となればうれしいですね。