宮下 博樹HIROKI MIYASHITA

オープン

事業共創投資部
2005年入行
文学部教育学科卒

投資銀行
のプロ

#変革推進型

社会の進化を促すことがプロの仕事

社会の進化を促すことが プロの仕事

08HIROKI MIYASHITA

MUFG PROFESSIONAL DIRECTORY

BIOGRAPHY略歴

入行7年目からプロジェクトファイナンスの海外案件を担当。天然資源、インフラなどの大型グローバル案件を経験した後、投資会社に出向し事業者視点を養う。2022年に事業共創投資部に異動後、投資銀行・事業投資のプロとして、新たな価値の創造に取り組んでいる。

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CAREER

  • 2005
    川越支店中堅・中小企業の営業担当。融資、決済、預金、外為、デリバティブ、オーナー取引など、さまざまな銀行業務を学びながら業務推進。既存取引先のみならず新規営業も担当。
    2008
    一宮支店中堅・中小企業の営業担当。自身の担当先、カバレッジを持ち、広範囲の営業エリアを担当。国内ながらも、関東域から名古屋への転勤による商慣習や文化の違いにより感受性や価値観のダイバーシティの面でも成長を実感。
    2011
    プロジェクトファイナンス海外プロジェクトファイナンス案件担当。天然資源、エネルギー/電力、インフラなどの大型海外案件のPF Lender、またFinancial Advisory業務も担当し、Non-Recourse Finance, Cashflow Financeを貸し手・借り手の両面でプロスキルを習得。
    2016
    営業三部日系総合商社の大企業営業担当。投資銀行スキル、PFをはじめとしたストラクチャードファイナンスの知見を活用し、総合商社のグローバルな動き、そして高度なファイナンスニーズに応える営業活動に従事。
    2019
    Japan Infrastructure Initiative(出向)投資会社へ外部出向。交通インフラ、エネルギーインフラ、通信インフラなど、社会のエッセンシャルなアセットやプロジェクトへEquity投資を行い、自らが事業主・株主となることで、事業分析・事業運営スキルを習得。
    2022
    事業共創投資部2022年4月より新設された事業共創投資部に外部出向より帰任。融資者・債権者としてではなく、事業リスクを銀行自らが事業パートナーとして取り、共に新たな価値を創造していく「共創投資」、銀行の新たな挑戦でもある投資業務を担当。

PERSONALITYパーソナリティ

パーソナリティ パーソナリティ パーソナリティ

STRONGPOINT強み

強み 強み 強み

TECHNICAL SKILLSテクニカルスキル

得ることができたスキル

  • プロジェクトファイナンススキル

    プロジェクトファイナンススキル

  • 事業分析・コンサルスキル

    事業分析・コンサルスキル

  • エクイティ投資・出資スキル

    エクイティ投資・出資スキル

  • 語学・コミュニケーションスキル

    語学・コミュニケーションスキル

  • ドキュメンテーションスキル

    ドキュメンテーションスキル

得たいと思っているスキル

  • 事業経営スキル

    事業経営スキル

  • リーガルスキル

    リーガルスキル

INTERVIEWインタビュー

投資銀行・事業投資のプロとして、
銀行としての役割期待を変えながら
社会課題の解決に挑み、世界の進化に貢献する。

プラスαの専門性を求め、プロジェクトファイナンスの道へ

私は今、事業共創投資部で、銀行の新しいビジネスモデル・価値提供に取り組んでいます。具体的には大企業のお客さまの事業パートナーとして、共に事業リスクを負いながら、環境・社会課題の解決に貢献できる当行ならではの共創投資を担当しています。貸出人・債権者のイメージが強い銀行員の役割を超え、事業者視点でお客さまと共に成長していくことに大きなやりがいを感じています。
今でこそ投資銀行のプロとしての道を歩んでいる私ですが、実は入行当初は自身のキャリアに明確な方向性を持ってはいませんでした。就職活動では特定の業界や商材に絞ることなく、また商品力に頼らず自分自身の力を試せる仕事に就きたいと思いました。その中で、さまざまな業界と取引のある銀行であれば、業務を通じて自分の強みを見つけ、自分に向いた専門領域を見出すことができるのではないかと考えました。特に総合金融グループとして国内最大級の規模を誇る当行であれば、多様な領域に選択肢が広がると思い入行を決めました。入行後は支店にて、中堅・中小企業のお客さまの法人営業を担当。新規の取引先を積極的に開拓するなどの実績を積む中で、上司から「大企業営業に挑戦してみないか」と勧められました。また、帰国生として海外での生活経験や語学力があり、海外業務への適性も見込まれたことから、「大企業×グローバル事業」に携わる舞台として、プロジェクトファイナンスの担当に異動することになりました。私自身としても、営業力と語学力だけでなく、プラスαでお客さまに提供できる専門性を習得したいと考えていた時期でした。この異動が投資銀行・事業投資のプロをめざすきっかけとなり、バンカーとして、自分ならではのプロ度・提供価値を追求していく出発点となりました。

インタビュー

過去の実績ではなく、将来の予測から企業価値を見極める

プロジェクトファイナンスは、企業全体の信用力により資金を調達する一般的なコーポレートファイナンスとは異なり、評価対象はプロジェクト単一での事業計画となるため、プロジェクトの事業力をさまざまな観点から多面的に分析し、さらにはその事業力を定量的に数値化し、キャッシュフローを厳密に分析することが重要です。プロジェクトファイナンスでは、海外の天然資源やエネルギーなどのインフラ関連の案件を担当しました。プロジェクトの金額は数千億円レベルに上るため、取引規模も分析手法も支店時代とはまったく異なり、異動というより、むしろ転職に近いキャリアチェンジでした。これまで法人営業として身につけた経験やノウハウを活かしつつも、まったく新たなスキルやプロ度が求められ、絶え間ない努力と苦労を繰り返しました。しかし、「専門性を習得したい、プロになりたい」と自ら望んで挑戦した世界であり、不安よりも新しい知識・スキルを獲得できることにやりがいを感じていました。実務を通して特に鍛えられたのが、デューデリジェンスと呼ばれる事業の分析力です。コーポレートファイナンスではお客さまの決算書や過去実績を主軸に分析するのに対し、プロジェクトファイナンスでは過去実績は存在せず、これから立ち上げる事業を分析して返済原資の有無を見極めなければなりません。過去の実績ではなく未来の事業計画予測を立て、それを数字に落とし込むキャッシュフローモデルやバリエーションなどのスキルも身につきました。また、プロジェクトファイナンスでは融資契約書の制定フォームがなく、100ページ以上にわたる株主間契約書や融資関連の英文契約書などを一から作成しなければなりません。そうしたドキュメンテーションのスキルも、実務を通して一つひとつ学んでいきました。

インタビュー

北米の鉄道案件で、事業者として応札するダイナミズムを体感

お客さまのニーズに応えるためには、事業に対する深い理解が必要不可欠です。そこで、実際に事業者視点で自らが事業者・株主側を経験すべく、2019年からMUFGのパートナー企業である投資会社に出向しました。ここでは交通や通信、エネルギーといった社会基盤となるインフラプロジェクトに対して事業投資を行いました。社会インフラなどの国策案件では関係当事者が多岐にわたり、単に関係者が多いというだけでなく、それぞれめざすところも異なります。一つの目標に向かって民間企業と政府・国営企業を取りまとめ、事業を成功へと導く過程に、これまで体験したことのないダイナミズムを感じました。
例えば、北米の鉄道建設の入札案件では、国内外のメーカー、海外ファンドや建設会社など、さまざまな事業者とコンソーシアムを組んで臨みました。入札主である地元政府の入札要綱に応えつつ、「自分たちの強みを最大限に活かした、最高の提案で挑もう」と、独自のプロポーザルを策定。車両の製造については日系メーカーと連携しつつ、線路やトンネルなどの建設に関しては、土地勘のある地元の建設会社とタイアップ、資金調達面では海外ファンドと協働し20社にも及ぶ金融機関からのレンダー選定を行いました。コンソーシアム内でお互いの得意領域の理解を深めることにより、それぞれの強みを持ち寄りながら、まさにチームプレーで最高の入札案を完成させました。国際入札特有の現地の商慣習や入札フォームに苦戦しながら、入札案件ならではの醍醐味を経験することができました。
こうしたプロジェクトの数々に事業者・株主として向き合う中で感じたことは、事業者にとって借り入れや資金調達は数ある悩みのうちの一つに過ぎないということです。事業経営に対する高い専門性を持つことで、資金調達だけでなく、事業のあらゆる悩みについても相談できる存在になることが、これからの銀行には求められていくと感じました。

インタビュー

世界が転換期を迎える今、Bestではなく、常にBetterを追求

2022年から当行に戻り、現在は同年4月に新設された事業共創投資部の次長を務めています。環境問題への対応やデジタルシフトなど、世界が転換期を迎えている今、従来型の銀行ビジネスにとらわれていては成長できません。世界のニーズを的確に捉えながら、持続的に成長するビジネスモデルを確立することで、銀行の役割期待を変革していくことがこの部署の最大ミッションです。私たちが事業共創投資をする強みの一つに、邦銀随一の顧客基盤と信用力があります。顧客基盤を活かした各種事業の共創ニーズに応えるビジネスマッチングに加え、MUFGブランドの信用力を事業に付与することで、投資先企業の販売力や資金調達へ、さらなる付加価値を提供することができます。
今では世界の共通認識となっている脱炭素という概念も20年前には浸透していなかったように、社会のニーズは日々変化しています。その中で、唯一無二のBest Answerなどというものは存在せず、常に変化に応じたBetterな答えを追求していくことが重要です。そういった意味では、バンカーに求められているのは、これまでの価値や枠組みをひっくり返すrevolution(革命)を遂げることではなく、プロの定義や価値が時代とともに変わっていく中でのevolution(進化)の追求だと感じています。今後も、私たちのミッションである事業共創投資を活用することで、銀行の役割期待を変えながら、世界の進化に貢献していきたいです。

担当の業務領域と職種