中西 航大KODAI NAKANISHI

戦略財務会計

米州総合管理部
米州財務室(ニューヨーク駐在)
2019年入行
法学部法律学科卒

財務会計
のプロ

#戦略冒険型

付加価値を発揮することがプロの仕事

付加価値を発揮することが プロの仕事

12KODAI NAKANISHI

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BIOGRAPHY略歴

戦略財務会計コースで入行後、財務企画部主計室で当行およびグループ化した海外パートナー企業の連結決算や開示書類作成業務に携わる。2022年からニューヨークの米州財務室に駐在。新規事業取引や経営戦略に関する税務コンサルティングをはじめ、幅広く主計領域の業務に携わる中で、財務会計のプロ度を高めている。

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CAREER

  • 2019
    導入研修・恵比寿支店OJT支店の預為業務や支店営業などのOJT。
    2019
    財務企画部主計室銀行及び持株の連結決算及び開示作成業務を担当。海外パートナーバンクなどのグループ主要子会社の決算取込を担当。組織再編や新会計基準導入などの個別案件に携わり、損益インパクトの試算やマネジメント宛資料の作成にも携わる。また、有価証券報告書や決算短信などの開示書類作成にも携わり、会計実務の経験を積む。
    2022
    米州総合管理部 米州財務室(ニューヨーク駐在)海外支店の決算業務を担当。個別案件や新規取引の財務会計や税務の実務、ビジネス側からの会計税務相談、移転価格などの国際税務実務など、幅広く主計領域の業務に携わる。米州会計課メンバーへの日本会計基準のインプットなどグローバルポリシーコントロールに携わり、日米担当者間の議論の調整やコミュニケーションサポートも実施。

PERSONALITYパーソナリティ

パーソナリティ パーソナリティ パーソナリティ

STRONGPOINT強み

強み 強み 強み

TECHNICAL SKILLSテクニカルスキル

得ることができたスキル

  • 財務会計・税務のスキル

    財務会計・税務のスキル

  • 金融ビジネスに関する知識

    金融ビジネスに関する知識

  • 対人コミュニケーション力

    対人コミュニケーション力

  • 人材育成のスキル

    人材育成のスキル

  • 語学のスキル

    語学のスキル

得たいと思っているスキル

  • チームマネジメントのスキル

    チームマネジメントのスキル

  • リーダシップのスキル

    リーダシップのスキル

  • 管理会計のスキル

    管理会計のスキル

  • ITスキル

    ITスキル

  • ビジネス教養などの知識

    ビジネス教養などの知識

INTERVIEWインタビュー

財務会計のプロとして常に果敢に挑戦しながら
経営をサポートし、MUFGをより強い組織へと成長させる。

1年目から専門性を発揮できるコース別採用に魅力を感じ、入行を決意

私が会計士の勉強を始めたのは、高校1年生のときです。大学に内部進学できる附属校に通っていたため、受験勉強の代わりに、社会に出てから役立つ知識を身につけようと公認会計士の資格取得をめざしました。通学前の早朝と放課後の時間を使い、毎日勉強を続けた結果、高校3年時に合格することができました。大学では法律の勉強をする傍ら、カリフォルニアで1年間の交換留学を経験。初めての海外生活では、英語力の上達や専門領域の学びに加え、新しい環境に身を置くことで自身が成長できるおもしろさを実感しました。これらの経験から、就職活動では「会計の専門知識を活かせること」と「グローバルに活躍できること」の二つを軸に、金融機関や監査法人を検討。その中で、財務諸表をチェックする立場の監査法人より、事業会社の一員として、自ら作成から開示までを手がけ、事業部門や経営サポートもできる金融機関の会計職にひかれました。当行のインターンシップに参加した際、新卒では珍しく、財務会計の専門職採用を行っていることを知り、若手のうちから専門領域に特化して成長できる環境に興味を持ちました。さらに海外ネットワークが充実しているMUFGであれば、グローバルに活躍できるチャンスもあると感じ、入行を決めました。
入行後、最初の3年間は財務企画部主計室(以下、主計室)で、当行や海外パートナーバンクの連結決算や開示書類の作成などに携わりました。主計室には、コース別採用により毎年新入行員が入るため、豊富な研修プログラムだけでなく、若手を育てる文化が根づいています。1年目から専門性の高い案件にアサインされるなど、大変さを感じることもありましたが、上司や先輩方の心強いサポートのもと、安心して取り組むことができました。特に難しさを感じたのが、海外パートナーバンクの決算取り込み業務です。ただでさえ難しい連結決算を新規で取り込み、しかも複雑な会計処理について現地の担当者と英語で議論しなければなりませんでした。会計基準については、日本だけでなく、現地・米国・IFRS(※1)の知識も必要であり、それぞれの違いを確認しながら正確な決算を行う必要があります。学生時代に学んだ会計知識よりもはるかに複雑で難易度が高く、最初のうちは右も左も分かりませんでした。しかし、先輩方にサポートしてもらいながら一つずつ業務を覚える中で、次第に現地の担当者との関係性を築き、最終的に業務をやり遂げたときには大きな自信が得られました。
※1 International Financial Reporting Standards:国際財務報告基準

インタビュー

自ら志願し、高難易度の米国会計基準の改正案件に挑む

主計室の業務で特に印象に残っているのが、入行2年目に経験した引当金(※2)に関する米国会計基準の改正案件です。米国会計基準は、海外パートナーバンクの決算に適用されるため、新基準の導入は各社の会計処理に多大な影響を与えます。学生時代からグローバル志向が強かった私は、自己を成長させる好機だと感じ、「ぜひ担当させてください」と上司に志願し、プロジェクトメンバーに入りました。しかし、案件の遂行は想像以上にチャレンジングなものでした。当時は新型コロナウイルスが流行していたタイミングで、メンバーが策定する会計処理方針次第では引当の金額が大きく増減する状況でした。私の仕事は、そうした一連の財務影響について有価証券報告書や決算短信などの開示資料に記載することでした。開示書類は投資家の方々の判断材料となるため、新基準の導入によるインパクトをどのように記載するか、非常に慎重な判断が求められました。主計室には、財務会計に関する多彩なバックグラウンドを持つ各分野のプロがそろっているため、必要に応じて他のチームの先輩や同期に相談し、意見を聞きました。さらに各パートナー企業の主計担当者をはじめ、監査法人やコンサルティングファームなど、行内外の各領域の専門家と、開示内容について一つひとつ精査しました。関係者が多く、言語や価値観の違いに加え、それぞれ立場も異なるため、意見をすり合わせていくことは非常に困難な作業でした。合意形成を一つずつ積み上げ、最終的に開示資料を作成できたときには、言葉にできない達成感が得られました。また、以前から米国会計基準の知識の必要性を感じていたこともあり、実務での学びを活かして入行後に米国公認会計士の資格を取得しました。結果的に翌年からのニューヨーク駐在に役立ったため、このタイミングで取得して良かったと実感しています。

※2引当金:企業が将来、発生が予想される大きな費用や損失に備えるため、あらかじめ当期の費用に繰り入れておく見積もり金額

インタビュー

金融の中心地・ニューヨークで、これまで以上に幅広い業務を担当

入行4年目に、米州財務室に異動しました。海外赴任は入行当初から目標としていたことの一つですが、予想よりも早い実現に、辞令を受けたときはとてもうれしかったです。ニューヨークは金融の中心地であり、複雑な大型案件に携われる機会も多く、自身を成長させるには最適な環境です。現地でしか経験できない学びを通して、海外へのチャレンジを後押ししてくれた主計室に恩返しをしたいと思いました。
米州財務室では海外支店の決算業務に関し、新規事業取引や経営戦略における会計税務コンサルティングや移転価格などの国際税務、海外支店決算など、幅広い業務に携わっています。赴任後の業務で特に注力したのが、MUFGのパートナー企業であるMUAH(※3)の決算です。MUAHの決算に際し、東京の主計室に決算報告をする必要がありますが、米州内での大型組織再編に伴い、複雑な論点が多数発生しました。組織再編自体は主計室時代にも経験しましたが、私が担当していたのは連結決算がほとんどでした。しかし、米州財務室では貸出金や預金、市場取引など、会計の幅広い領域に加え、税務や経営管理の業務とも接点があり、財務を基点に影響を把握する必要があります。米州財務室には会計・税務のプロフェッショナルがそろっており、メンバーと議論を行う際には入念な事前準備が不可欠です。初めて触れる領域に最初は難しさを感じましたが、米州メンバーをはじめ、主計室のメンバーとも密にコミュニケーションを取る中で、新たな知見を深めています。大変ではありますが、自らが主体的に参画し貢献した案件の会計処理が投資家やメディアに説明されること、新しい環境で日々成長を実感できることに、おもしろさを感じています。
※3 MUFG Americas Holdings Corporation:米州MUFGホールディングスコーポレーション

インタビュー

財務会計の知見を経営に活かす、「攻めの会計」に挑戦したい

グローバルな環境では、自身の強みが何かを考え、チームのために行動することが、これまで以上に強く求められていると感じます。グローバル本部である東京の主計室と積極的にコミュニケーションを取り、米州財務室との付加価値を出しながら橋渡し役を担うこともその一つです。課題があるときなど、おもに主計室のメンバーと電話やメールで日常的に連絡を取り合っています。そういった点では、在籍中に主計室のメンバーそれぞれの専門領域を理解し、関係を構築したことが今の仕事に非常に活きています。
日米間でやりとりをする際、言語の違いに加え、案件の複雑さからスムーズに意思疎通できないことがあります。メールを送る場合も、日本語ならではの行間を読むコミュニケーションは米国メンバーには通用せず、すべてを言語化する必要があります。どうすれば相手により伝わりやすくなるのか、適切な表現や必要な情報を双方のメンバーに伝えることで、コミュニケーションのズレを調整します。また、日本の主計室への決算報告に際しては、米州メンバーに対し、主計室でどのような処理を行い、どういった情報が求められているか、その背景は何かを具体的、意識的に発信しています。ほかにも新任メンバー向けに日本の会計基準や税法の勉強会を主催するなど、本邦の公認会計士としてのスキル・専門性や主計室で培った経験を活かし、自分ならではの付加価値を出すことでチームに貢献すると同時に、自身の知識・スキルをさらに高めています。これらの取り組みは東京の主計室や、事業部門、米州メンバーなど多彩なバックグラウンドを持つ人々と力を合わせた経験が活きていると考えています。
私が仕事をするうえで大切にしていることは、常に熱意や知的好奇心を持って業務に取り組むことです。難易度の高い案件にも意欲的に取り組み、さまざまな会計基準や知識を習得しようとする向上心が、財務会計のプロには不可欠です。米州における財務を統括するCFOにもレポーティングやディスカッションする機会もあるのですが、彼も高いプロ意識で仕事に取り組んでおり、財務会計の専門職としてめざすべき存在です。将来的には管理会計の領域で経営管理に携わり、財務会計の知見を経営やビジネスに活かす「攻めの会計」に挑戦したいと思います。その結果、自身を成長させてくれた主計室を今よりさらに強い組織に変え、MUFGがグローバルの中でより存在感を発揮できるよう貢献したいです。

担当の業務領域と職種